日本超音波医学会第31回四国地方会学術集会 / 第20回四国地方会講習会

会長あいさつ

一生研鑽 ~見直そう超音波の基本、そして応用へ~

高知大学医学部附属病院内視鏡診療部
耕﨑 拓大

 この度2021年10月10日に高知県にて開催いたします日本超音波医学会第31回四国地方会学術集会および第20回四国地方会講習会の大会長を拝命した高知大学の耕﨑拓大と申します。伝統ある本学会の開催にあたり、まずCOVID-19感染拡大を受けて多くの医療従事者の方々が感染予防や治療に日夜尽力されていることに感謝申し上げます。
 私は1992年に高知医科大学を卒業し、翌年に超音波医学会に入会しました。先輩に将来は内視鏡と超音波の時代が来ると勧められたのがきっかけです。今回の学会のテーマとして“一生研鑽”~見直そう超音波の基本、そして応用へ~とさせて頂きました。どんなに難易度の高い手術も一針一針のナートの積み重ねなくして成り立たないはずです。一つ一つの基本の積み重ねが応用に繋がっていくと考えます。混沌とした時代ですが、今一度基本に立ち返ってみようではないですか。
 超音波領域に限ったことではありませんが、昨今の医療は大きく進歩しています。消化器領域、特に私の専門である胆膵領域では超音波内視鏡の発展は本当に驚きで、今や“Essential Modality”となっています。内視鏡で膵の組織を採取する、内視鏡で膵嚢胞を治療する、内視鏡で胃から胆管へステントを入れるなど以前では考えもしなかった超音波技術が日常診療で応用されています。今回技師の先生方には臓器別の超音波検査の基本操作やその“Tips”をご講演頂き、医師の方々には最低限おさえて欲しい疾患とこれからの超音波技術の応用につきご講演頂こうと思います。これからどんな技術が出て来るのか楽しみな反面その技術を習得していかなくてはいけないプレッシャーもあります。そのためにも我々は立ち止まることなく“一生研鑽”していかねばなりません。今回の学会を通じて超音波の基本を確かなものにし、さらに今後の発展に繋げて頂ければ大会長としてこの上ない喜びです。

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